値ごろ感のトレードの危険性について
ニュースや新聞などで円安や円高という言葉を良く聞きます。時には「大幅な円安」なんていう事もありますね。
この円安円高という言葉は無視した方が良いです。
なぜなら、価格は常に適正であるからです。
それにもかかわらず、「あ、今のレートは安いな」と思ってトレードをする「値ごろ感」のトレードは危険です。
円高・円安は相対的なモノに過ぎない
少し前の話になりますが、2002年にはドル円は134円付近にあり、そして2011年にはドル円は76円になりました。
2018年の為替相場から判断するとドル円134円は円安ですし、76円は円高です。しかし、もしドル円が150円だったとして、そこから134円になれば円高と言われます。
逆にドル円が50円だった場合には、76円になれば急激な円安と言われるでしょう。
つまり、円安円高とは、あくまで以前の価格に対して安くなったか高くなったかということを表しているだけにすぎません。
価格は常に変動しています。
動く理由はさまざまありますがテクニカルを使ってトレードする以上は、現在の価格レートこそが絶対的に正しく「安すぎる」とか「高すぎる」という感覚は持ってはいけません。
今後ドル円が200円になっても50円になってもそのタイミングにおいてはその価格が適正であるということを忘れないようにしましょう。
値頃感を持つとどうなるか?
値頃感を持ってしまうと
「そろそろ円安すぎるから、そろそろ売ってみよう。」
「ここまで円高になれば上がるだろう。ドル買いだ。」
などという値ごろ感トレードをしてしまうことになります。
チャートを見ていて、ドーンと下げると買わずにはいられない人もいるのではないでしょうか?
でも、このようなトレードをしても勝ち組にはなれません。
「安いから買う」という感覚的な取引は、
スーパーの商品を買うときくらいにしておきましょう。
トルコリラショックの話
2018年は、トルコリラが何かと騒がれた1年でした。
トルコリラ円は、長らく下落が続いており、さらには高金利通貨ということもあって、以前からスワップ派には人気の高い通貨ペアでした。
そんなトルコリラ円ですが、2018年には30円を割りました。
この時は多くのトレーダーがトルコリラ円が「割安だ!」と考えてロングしたようです。
しかし、そのまま下落は続き、8月には価格は20円をも下回りました。
この時多くのトレーダーが損失を出したといわれています。
中にはスワップ目的で大量にトルコリラ円のロングポジションを持っていた人が3000万円以上をすっ飛ばしたケースもあったそうです。
値ごろ感は単に個人の感覚に過ぎない
トレードで値ごろ感でポジションを取ることは、スーパーの安売り商品を買うこととは違います。
なぜなら、トレードのポジションは、買ったときよりも高く売り、売ったときよりも安く売らないと利益にならないからです。
スーパーで購入した商品は、消費することができます。しかし、クソポジは食べることもできません。
一応「塩漬け」する事はできるものの、後で食べられるものでもありませんし、それが利益になる保証もどこにもありません。
値ごろ感というのは、あくまでも個人の感覚に過ぎません。
市場の価格は、全てを反映していますので安すぎる、高すぎると考えるべきではないのです。
トレードで感覚は禁物だと言うことを忘れないでおきましょう。
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